示談交渉
示談交渉とは
示談交渉とは、裁判外で当事者間、またはその代理人の話し合いにより法律上の紛争を解決する合意を指します。 相手が話し合いに応じない場合には訴訟に発展するケースもありますが、裁判費用や時間、労力、精神的な疲労などを考えると、双方の話し合いで解決できるのであれば手っ取り早く、最善の方法と言えます。 刑事事件の被害者との示談は、警察や検察などの捜査機関が被害者の氏名や連絡先などを加害者には一切教えることはありませんので、弁護士に依頼をすることになります。弁護士は加害者に代わり、被害者に対し代理して謝罪や被害弁償について交渉を行います。
被害者が被害弁償を受諾し、完全に被害が解消された場合、被害者が加害者を厳しく罰する必要はないという意向を示すことで「示談」が成立し、被害届や告訴の取下げ、起訴前の段階であれば検察への不起訴処分の働きかけ、起訴後の場合には裁判所に対し起訴猶予、執行猶予付きの判決、量刑の減刑、保釈請求を働きかけます。 特に刑事事件の加害者にとって示談の成立・不成立は刑事裁判の量刑に関わる重要な情状事項となります。
交通事故の賠償金の示談交渉
交通事故の損害賠償の多くは示談によって解決されます。訴訟になった場合でも、判決前に和解で決着するケースが多いです。 しかし、保険会社は被害者への支払いをなるべく少なくするため、被害者側の過失割合を大きく見積もる交渉を行い、裁判の基準よりもかなり低い損害保険会社の算定基準で計算した賠償金額を示してきます。そのため、保険会社の言うがままに示談を進めてしまうと、本来受けられたはずの正当な金額を受けられずに事故処理を終えてしまうことになります。 交通事故の賠償額の算定や過失割合などについて専門知識を持つ保険会社と、普段交通事故とは関わらない被害者が対等の立場で示談を進めるのは困難です。したがって、交通事故の専門知識を持つ弁護士に相談することをお勧めします。
慰謝料に関する示談交渉
不倫や内縁の破棄、婚約の破棄など、夫婦間や男女関係のもつれから慰謝料のトラブルに発展するケースは、弊法律事務所でも相当数取り扱っております。特に不倫行為の場合、不倫をされた側が感情的になっているケースが多く、当事者同士だけでは話し合いがまとまらないことがほとんどです。 また、慰謝料の請求以外にも、不倫の相手に対し今後一切関わりを持たないように誓約させるなど、被害者の意向に沿った確約を取り付けるのも、弊事務所の弁護士が示談交渉で果たす役割です。
損害賠償請求に対する示談交渉
散歩中の犬が周囲の人に噛みついてけがをさせたり、マンションの上階の住人の不注意による水漏れで下階に損害を与えたり、気に入らない人の誹謗中傷などを相手が特定できる内容でネット上に書き込んだりした場合、物質的な損害はもちろん、精神的な損害を与えた場合には損害賠償を請求される可能性があります。 この場合、加害者の代理人となる弁護士の役割は、謝罪の意を伝え、加害者が支払える示談金額を提示し、示談に応じてもらえるように交渉します。一方、被害者側の代理人となる弁護士の役割は、被害者がどの程度物質的・精神的な被害を受けたかを伝え、被害者が希望する賠償方法や金額を法律上認められる範囲内で被害者に代わって請求します。また、加害者が被害額を支払える能力がない場合には、被害者が納得できる方法や範囲で加害者と協議を行い、妥協点を見つければ和解を成立させます。
刑事事件の被害者との示談交渉
被害者のいる刑事事件の場合、被害者への慰謝料や賠償の支払いを含めて示談交渉を行います。被害者との示談成立により、被害届の提出回避、被害届の取り下げ、不起訴処分や執行猶予、量刑の軽減などの効果が生じ、加害者の早期社会復帰が期待できます。 刑事事件の場合、示談交渉は加害者本人が行うことはできません。これに対し、弁護士が加害者に代わって示談交渉を行う場合、連絡先を伝えないことを前提に、加害者から連絡先の提供を了承する事例もあります。それにより、被害者が感情的にならず、冷静に交渉を行うことで、示談がスムーズにまとまる可能性が高まります。
示談交渉に関する弁護士費用
内容証明の作成
交渉相手に対し内容証明で意思表示を行います。
内容証明
弁護士名で内容証明を作成・送付します。 5万5000円~
表記金額には消費税が含まれております。
示談交渉
交渉相手と示談交渉を行い支払いの有無、支払額、支払方法などを交渉します。
- 着手金
- 11万円~
表記金額には消費税が含まれております。
- 報酬金
増額した金額 | 報酬金 |
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~300万円 | 6.6& |
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300万円~3000万円 | 5.5% |
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3000万円~3億円 | 4.4% |
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3億円以上 | 3.3% |
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表記金額には消費税が含まれております。